米はこびの歌

ヘッドホンの耳あてから粘土のにおいが。これがアレか、そうなのか……。 「なあ、あれ、天海春香じゃねえ?」 アマミハルカ、と聞いても酒に曇らされた頭では最初なんのことだかわからなかった。長々と続いた乾杯の挨拶が終わると友人たちは堰を切ったように飲みはじめ、つられた僕もいつも以上のペースでアルコールを摂っ…