25話 #nahive2qgpj02j4i

有料メルマガ「おれの25話」から厳選トピックを無料公開

とにかく、とにかく、俺は現実にはもとより敗北しているのだということ、いくばくかあったかのように思われた知識は現実の経験の前には脆くも破れ去ってしまったこと、たよりないプライドの、砂上の楼閣は崩れてしまった。だれがこの責任とるんだ。転じて激しい激しい劣等感となってしまった自尊心は、かといって何かのエネルギーになることもなく、おれは敗北した、敗北した、敗北したんだ。

そんな敗北の余韻のようなものがじんじんと頭を満たしていて、心地良くもない。放っておけばやがてこの色も薄れなんでもなくなるのだろうけれど(それは心が摩耗するってことだ)。現実に行動して解決しようとしていない、するというような気がおきない。ただただ時間に頼るのみなのだろうか。ずっと苦しいことばかりが続く。