25話 #nahive2qgpj02j4i

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ゲームのディスクを発見し、プレイする。ゲームの中なのか現実なのか、おれは狭い町路地を歩きながら、続編の出たゲームの初代で古いので画面が荒く、また、体験版なので少ししか遊べないということを同行者に解説している。その後これの三作目にゆきあたり、起動すると、画面中の小さな窓に初代とまったく同じ粗雑な画面が表示されている。エミュレータだな、おれはそう言って、ふたたび解説しながら、コントローラーを操作する。ゲームが始まるとおれは砂利でできた山の上に立っていて、少し離れたところにいる不気味な兎の着ぐるみと相対している。とにかくこいつから逃げなくてはならないんだ、ゲームの最初から、と(おれは)言って砂利に足をなかば沈めて跡を残しながらその兎から離れるようによたよたと歩き出す。

街に敵がやってきて、ネルフのオペレーターたちのいる司令室から、兵士たちがモビルスーツに乗り込んで戦いに往く。全ての機体が出払ってしまってから出撃しようとする精悍な中年の男二人はボールに搭乗してカタパルトで発進する。先頭の機体はビームサーベルを、その次がビームライフルを武器にしているが、地上なので当然機動力はない。射出されながら二人もそのことを話していて、それならば他のモビルスーツの武器代わりにしてもらえばいい、と笑っていた。