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25話 #nahive2qgpj02j4i

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緩やかな坂道に差す午後の日差しが、がらんとした倉庫の開け放たれた正面から入りこんで、自分たちを二人ばかり照らしている。すぐに次の敵が現れることは分かっている。さらに予告編のような映像がフラッシュバックして、「次はフェイスハガー(?)みたいなのが来るよ、」と俺は予言めいたことを仲間に伝える。「その手袋がひとりでに飛んで、俺たちの首を絞めてくるんだ」と彼の手袋を指す。視界の隅で何かが動き、すわ敵か、と思うが、それはこれまでに調伏した魑魅魍魎たちが現れた敵に向かってなだれているのであって、本当の敵は正面からやってきたのだけれど、予想に反し、その姿は看板を抱えた女子大生の劇団員だった。繰り返し急接近を仕掛けてくるその女の看板に、そのたびに筆で絵を描いていく。

知らない国でTシャツを買う。セールのように商品の乱雑に積まれた台に並んで、自分の番が回ってくれば欲しい品を伝えるのだけれど、ようやく自分の番になって目当ての品を手に取ると子供用だった。後ろがつかえているので慌てて代わりを探すが、他によさそうな漢字の書かれたものは、土で汚れていて買えるような代物ではなかった。