『ゼロ・グラビティ』を観た
宇宙で作業中にとんでもない事故が発生し、無重力に取りのこされ、酸素も残り少なく、すがるものもない、そんな状況からの生き残り。宇宙なんて面白いものがあるわけではないので、『漂った男』みたいな感じになるのかな、とワクワクしながら観はじめた。
予想以上にサスペンスやホラーで、観おわったあと「あーこれはもう二度と観たくない」と思った。それほどに緊張したのだ……。手汗をかきすぎて、水を握りしめているみたいになっていた。おれは海のように広く深いところも、空のように高いところも苦手なのだ。宇宙ヤバい。360°どっちに投げだされても死を免れず、死体が発見される見込みもない。人間がいる場所ではないな。ストーリーの都合で多分に嘘が混じってるのだと思うけど、未知のヤバさを感じさせるさまは、SFだった。Dead Space を思いだしたよ。
3D映画にありがちな、こちらに飛びだしてくるような臨場感ではなしに、宇宙の深さと、そこに浮かんでいる地球のばかでかさが嫌でもわかってしまう、奥行きを感じた。しかしこれ、遊園地のアトラクションじみていると思う。