25話 #nahive2qgpj02j4i

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……おう!

前を歩く大学生のパーカのプリントがいかにもサークルでこしらえましたという風で、風も何も、大学名が書いてあったのだけど、それを見て、また春であるこの気温もあってか、大学の文化祭って辛かったですよねえとただ思い出すのだった。ただただこの細い線が切れませんようにと願うことしかできなくて、人のいるところを避けて広い芝生の食堂側を歩き回っていたら三人連れに出会って取り繕い笑わなくてはいけなかった、いやむしろ救われただろうか? あのときああいう形でハラハラし通しの危機にあったのはおれだけだと思う。失敗していたらどうなっていたか……、分かったもんではない。